丹波茶は平安時代から始まった兵庫県丹波篠山市で生産されているお茶の銘柄です。かつては京都や大阪などで消費されるお茶の約半分が丹波茶であったとされるほど、多くのお茶の生産が行われていました。現在も兵庫県生産の約7割が丹波茶とされています。この地は平均気温が低く、濃い霧が発生しやすいため、茶の葉に栄養が凝縮しやすい特徴があります。収穫された茶葉には、アミノ酸等が比較的多く含まれており、甘みの強いお茶に仕上がります。
歴史
丹波茶の歴史は古く、平安時代にはすでに朝廷にお茶を献上した記録が残っているほどです。
最も丹波茶が盛んだったのは江戸時代。当時、上方(京都や大阪などの関西地方の昔の呼び名)のお茶の消費量の約半分を賄っていたほどと言われており、非常に生産量が多かったことが伺えます。
現在は戦時中の稲作の強要などがあり当時ほどの生産量はありませんが、それでも兵庫県のお茶の生産量の約7割が丹波茶が占めています。
産地
丹波茶が生産されるのは現在の兵庫県丹波篠山市。この土地では年間を通じて比較的平均気温が低く、濃い霧が発生します。霧はお茶の葉に栄養分を恐縮する効果があるため、この気象環境は非常にお茶に適していることが分かります。
特徴
丹波茶は主に「煎茶」として仕上げられます。
丹波茶の味の特徴は甘味が強いことです。
お茶の味を構成する成分として、甘味を感じる「アミノ酸類」や苦味・渋味がある「カテキン類」「カフェイン」などがありますが、丹波茶はアミノ酸類が多いのです。その理由は、この土地に発生する霧です。きりによって直射日光が当たる時間が他の土地より短く、茶の葉にアミノ酸類が凝縮していくのです。
甘い緑茶が好きな方はぜひ丹波茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
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