新宮茶は愛媛県四国中央市で完全無農薬の有機栽培で生産されたオーガニック緑茶です。生産されるこの地には土の中に緑泥岩が含まれており、非常に香り高いお茶が採れることでも知られています。国際銘茶品評会で金賞を受賞したこともあり、その香りは「香り日本一」と称されているほどです。お茶は主に煎茶として仕上げられています。
歴史
新宮茶の歴史は比較的新しく、本格的な生産が始まったのは1950年頃とされています。当時村の特産品を作り上げるために茶の栽培が始められたと言われています。
現在では広く使われている「やぶきた」品種をいち早く(四国ではもっとも早く)導入し、当時困難とされていた挿木による苗木の育成を成功したことから、一気に生産量が増加していきました。
1983年には農薬が全国的に問題視されていたこともあり、有機栽培へと舵取りされていきました。そこからわずか3年後の1986年にはついに村全体で無農薬の有機栽培が達成されたのです。
現在でもその栽培法は受け継がれており、全国的の珍しい「有機栽培の銘柄」となっています。
産地
新宮茶の生産は愛媛県四国中央市、新宮町の山間部で生産されています。
この地は比較的雨の少ない瀬戸内気候であり、昼夜の寒暖差が大きく、冬は厳しく冷えます。この気象環境は後述する有機栽培の秘訣の1つとなっています。
特徴
新宮茶の特徴は大きく2つです。
- 銘柄全体が有機栽培
- 非常に香り高い
銘柄すべてが有機栽培
全国でも有機栽培を行っている農家は増えてきており、それぞれの銘柄の中にレパートリーとしてオーガニックを謳う商品が存在します。しかし、新宮茶はその銘柄で販売されているすべてが有機栽培で生産されています。
地域全体を有機栽培にするために、当時の農家の方達は並々ならぬ努力をされてきたわけですが、有機栽培を行いやすいという土地柄もあります。1つは冬が厳しい寒さに見舞われる山間部であるため、冬を越して影響を与える害虫がほとんどいないことです。もう1つは近隣の森や林に、茶の木の害虫を食べてくれるクモなどが多くいることです。これらの効果もあり、現在でも有機栽培で比較的安定した生産量が毎年確保されています。
非常に香り高い
新宮茶は「香り日本一」と称されるほど、香りがいいことでも知られています。
この理由は土の中に緑泥岩という岩が多く含まれているからだと最近の研究で報告されています。
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